2016年10月1日(第8)号掲載
image

 7月12日から15日にかけて本校修学旅行が行われた。本校は隔年で北海道修学旅行を開催している。前年度から修学旅行委員会が地道な準備を行い、今年の修学旅行の実行につなげた。
 今回は、修学旅行に参加した本紙記者が現地の模様をダイジェストレポートする。
【取材・文・撮影=本紙記者5名】

雄大な北海道での農家体験


 7月12日(火) 、私たちは新千歳空港からバスで約2時間ほど揺られて深川市の入村式会場へ。

「よろしくお願いします!」

 お世話になる農家さんのもとへプロフィールカードを渡し、簡単な自己紹介を済ませたら、早速車で農家さんのお家まで向かう。到着後、辺りを見回すと、そこにはどこまでも広がるのどかな田園風景と真っ青な空。それはまるで、コマさんが育ったであろう故郷のような、東京ではなかなか目にしない風景であった。

北海道でさくらんぼ!?


北海道ってさくらんぼ取れるのか(驚)by編集局長

 私たちは軽装に着替え、まず向かったのはさくらんぼ農園。今回はここでさくらんぼ狩りをしようとのことで、色々な種類のさくらんぼを食べ比べて、さくらんぼ狩りを堪能した。どれも甘くさっぱりした味わいで美味しかった。お土産にも幾つか持ち帰って、それはあとでみんなで食べた。

ジンギスカンバーベキュー


 お家に戻ると、次は夕食。この日はジンギスカンでバーベキュー。私たちはおにぎり作りを手伝った。ジンギスカンは今まで食べる機会がなかったし、初めて食べたけれど、とても美味しかった。そして、農家さんと色々な会話を交わしながら楽しく食べた。
 夕食後は、車で20分ぐらいのところにある温泉に行った。そのあとは温泉近くの展望台で夜空の観察。東京では絶対に見られない満点の星空が広がっていた。残念ながら写真に収めることはできなかったが、BUMPの『天体観測』をBGMに眺めたくなるような(ずっと脳内再生されていた…)何とも幻想的な世界であった。修学旅行初日というのもあってか、夜はみんなでずっとお喋りしていた。なかなか眠れなかったが、結局私は途中ですぐ寝落ちしてしまった(笑) 

農業機械体験


 今回の農家体験を総括すると、普段東京で生活していたらできない貴重なことをたくさん経験させていただいた。どれも楽しかったし、ご飯もとっても美味しかった。非常に充実した、山吹らしい有意義な修学旅行になったのではと思う。

「トラクター意外と座席高くね??」

 2日目は農業機械体験がメインだった。農家さんのサポートのもとで、トラクターの運転をさせていただいた。1人ずつ交代で、広大な田んぼの中をぐるりと一周した。ハンドルを切るのが意外と難しくて、慣れるまですごく大変だった。 農業機械体験のあとは、ミニトマト・ナス・小松菜・チンゲン菜の収穫をした。

班別自主行動&コース別体験


 私たちのグループは小樽に行った。みなさんは電車で行かれたと思われるが、私は山吹の中で数少ないバスヲタなので札幌テレビ塔の近くにある札幌バスターミナルという所から高速バスで小樽駅に行ったのである。

 そして札幌駅から高速道路で約1時間ほどで小樽駅のターミナルに到着した。必ず座ることが出来る上、座席も倒せる上に運賃もJR北海道よりも安い(片道610円、往復1140円)。

 そして小樽から小樽運河の方に向かったのである。小樽運河ではたくさんの外国観光客がいたことに驚いた。それほど人気があるということが改めて実感した。運河に着いたら、まずグループ内で「お腹が空いた」と言っていたので近くにある回転寿司チェーン店の「館太郎」に入った。私たち都会人はスシローやかっぱ寿司の一皿108円に慣れているせいで、ここのお店がやたら高く感じた。一皿600円以上のお皿が流れてくると何故か笑っちゃうほどだ(笑)。なので、ひたすら高いお皿は取らないでいたのだ。

 金のお皿(約600円)を取りそうになって慌てた友人もいた。

 その後は運河の近くのお土産屋を訪ねた。何も買わなかったが、たくさんのお店がありすぐに時間が過ぎてしまった。

 その後はまた高速バスで札幌駅に戻った。そして、友人とスープカレーを夕飯で食べた。東京ではあまり食べる機会が無いので初めて食べたし、とても美味しかった。そして地下鉄を使ってホテルエミシアに戻った。北海道での自由行動は楽しかった人がほとんどだろう。旅好きの私にとってはそれが趣味へとつながっていっているのである。この新聞を読んでいる皆さんはどう思っただろう。もう一度、自主行動のことを一瞬でもいいから思い出してみよう。それもまた楽しみになっていくのである。

 2日目に農家さんに別れを告げ、一路は地域センターに行きコース別体験をした。サイクリング・ジャム作り・アイスクリーム作り・バター作りの4種類から事前に選ぶというやつだ。私は、アイスクリーム作りを選んだ。

 新宿山吹高校のライブハウスぐらいの広さの部屋で1班3~5人で共同作業をしてアイスクリームを作るのである。簡単に言うと、牛乳などをジップロックに入れて氷が入った袋に入れてひたすら振るという作業ゲー(?)みたいなことをした。知っている人が1人しかいないので(作ったグループの中で)何を喋ったらいいか分からなかったし、雰囲気がまずくなるのではと思った。しかし、その不安の時間が続くことなく思ったよりも早くできた事に驚いた。家庭であるもので作れるので、一度チャレンジしてみては。

野外炊事体験

 コース別体験を終えた私たちは北海道青少年会館 Compassにて、野外炊事体験(BBQ)を行った。同じバスの中を、A・B2班に分け、それぞれで進んでバーベキューを行うというシステム。メニューは ①鮭のちゃんちゃん焼き ②じゃがバター ③チーズフォンデュの3つ。

 男性陣は火おこし(炭の見張り)、女性陣はお皿やお箸を並べて…準備も着々と進んでいった。料理ができあがると…まずはみんなで乾杯!

一同「カンパーイ!in北海道!イェーイ♪」

 一番テンションが高かったのは今回の修学旅行のラスボス・内田先生…生徒以上にその場を盛り上げていた(笑)

 でも、「おいし~い!」 「バーベキュー最高!」という声が続々と聞こえた。やっぱりみんなで揃って食べるご飯は楽しい上においしい!そしてみんなで後片付け。楽しかったBBQもあっという間に時間が過ぎていった。

札幌ピリカコタン&羊ヶ丘展望台


札幌ピリカコタン

 私たちは最終日、ホテルエミシアを出発してアイヌの文化を見学したり学ぶことが出来る札幌市アイヌ文化交流センターを訪ねた。この施設は、北の大地に先住し独特の文化を育んできたアイヌ民族の生活や歴史、文化などを楽しみながら学び、理解を深めることを目的として設立された。

 私は後輩と一緒に見学した。屋内と屋外にそれぞれ展示があり、屋内にはアイヌ文化で使用された物が展示されていた。屋外には昔の家屋を再現した家が展示されていた。家の中に入ることができて、家が思ったよりも広かったのが印象に残った。個人的には、どうしても郊外にあるのが残念だと思った。札幌駅の近くにあればもっと訪問客も多くなると思った。

羊ヶ丘展望台

 札幌ピリカコタンの後、羊ケ丘展望台へと向かった。羊ケ丘展望台はあの有名なクラーク博士の像が立っている展望台である。ついたときの感想は「正直言って何も見当たらないな。」というものだった。駐車場から見える景色と言えば、味気ない草原とグッズを販売しているのであろうちょっとさびれた建物のみだった。

 期待せず降り、なにげなく町中を見渡せる草原の方向に向かうとそこには北海道日本ハムファイターズ誕生記念碑があった。その記念碑には2004年の開幕戦にベンチ入りした選手の手形とサインが置いてあった。全く予想しなかったその記念碑に野球部の面々はうれしそうな声を上げていた。

 展望台からは札幌市が一望できた。しかし、これといって高い建物があるわけでもなく、目立つものといえば、札幌ドームのみであった。しかし、自由行動で歩きまわった街だと思うと、なんだか感慨深いものがあった。その後、私はアイスクリームを食べることにした。白い恋人アイスクリームというものが売っていたのでそれに決めた。そのアイスは、白い恋人の味はあまりしなかった。他よりも数十円割高なだけに残念だった。

 アイスクリームの販売所を抜けると、そこにはラベンダー畑が広がっていた。ラベンダーはちょうど花盛りの季節で、あたり一面にはラベンダーの香りが漂っていた。天気は快晴。北海道なのでちょうどいい涼しさ。さらにそこにラベンダーの香りが加わると何とも言えない気持ちよさだった。あまりの気持ちよさに思わず私はラベンダー畑のすぐそばにある芝生に寝転んだ。空は東京とは比べ物にならないほど澄み切っていた。

 しばらく芝生の感触を楽しんだ後、私は羊を見にいくことにした。ここの名前は羊ケ丘展望台である。このような名前なのだから羊を見に行かないわけにはいくまい。しばらく探すと、木陰でのんびりとしている羊を発見した。羊たちは重い毛皮を着こみ、暑そうに寝転んでいた。周りの人はそれを見て、「かわいい」とか「触りたい」とかはしゃいでいた。しかし、私の頭には初日に食べたジンギスカンが浮かんでいたことはここだけの秘密である。

 最後に私はクラーク博士の像と記念撮影をした。ただの像--それもよく知らない植物学者のもの--と写真を撮る意味を私はあまり見いだせなかったが、これも思い出だと思い、先生に頼んでシャッターを切ってもらった。写真では私とクラーク博士がまるで旧友のようだった。

 最初は何もないと思っていた羊ケ丘展望台だったが、来てみれば独りぼっちだったとしても楽しめる最高の展望台だった。読者の皆様にはぜひラベンダーの咲いている季節に訪れてもらいたい。

お土産何にする? 北海道お土産情報局!



旅するハイチュウ 夕張メロン味

 1箱に5本入りのお土産用ハイチュウ。北海道限定の夕張メロン味。メロンの甘くて濃厚な風味がおいしい一品。 

いろはす ハスカップ味


 北海道でよく知られている果実「ハスカップ」を使った限定フレーバー。お土産店ではもちろん、道内のスーパーや自販機ならどこでも購入できる。味はブルーべリーに似ていて、さっぱりしていて美味しい。 

水曜どうでしょう サイコロの旅 フリップボード風メモ帳


 皆さんご存知(?)北海道のローカル番組「水曜どうでしょう」の人気企画「サイコロの旅」で使われているフリップボードを再現したメモ帳。空欄に自由に書き込んで遊ぶことができる。私が個人的に欲しくて買った自分用お土産(笑) 

※本記事は掲載当時の情報で構成されています。予めご了承ください。