写真=配られていたビラ

 20日12時16分頃から13時頃にかけて、都立新宿山吹高校前で中高年の男性がビラを配布した。新宿山吹高校当局側はビラ撒きの一報を受け、何人かの教諭が偵察を行ったり、ビラ撒きをしていた男性に声をかけるなどしていた。何人かの生徒がビラを受け取り、校内に持ち込んだ模様だ。

 配られていたビラは「オリンピックってなんだ!第11弾  平和の祭典としての五輪と教育」と題されていて、オリンピックが平和の祭典であることを強調しつつ、韓国と北朝鮮が劇的に雪解けを迎えるきっかけとなった平昌五輪について言及し、最終的に安倍首相が2020年までに憲法を変えようとしていると指摘したうえで、「安倍首相は歴史の歯車を逆転させ、日本を再び戦前のような『戦争する国』にしようというのだろうか」と安倍首相の改憲姿勢に疑問を投げかけている。

 同ビラは「戦前の若者は、本当のことを教えられないまま、『愛国心』、『鬼畜米英』などと教えられ、戦場に送り出され犠牲になった。戦後、そのことを反省した教員たちは、『教え子を再び戦場に送るな!』というスローガンを掲げた。それから約70年、現在君たちが受けている教育はどうなっているだろうか。」と結んだ。

 また同ビラには裏面もあり、日大アメフト部の不祥事と推定される川柳とともに、「スポーツ大会に国歌は必要か」と題された新聞への投書、大阪の「学校環境を考える中央生有志の会」(現在は大阪市立中央自治委員会に改組)の活動について紹介している。

(本紙編集局)