新宿山吹高校定時制課程生徒会役員会が夏休み明けにも生徒会会則改正の検討に入ることがわかった。複数の生徒会関係者が認めた。

役員選挙制度の抜本的改革を検討
 本紙の取材に応じた生徒会役員は、昨年度以前の生徒会運営において途中で来なくなってしまう役員が出てしまうことや、選挙への立候補者数が少なく事実上選挙が形骸化してしまっている現行会則下の諸問題を解決するためにも、生徒会役員の選挙方法について他校の事例も参考にしつつ、会長や副会長などの一部役員を選挙で選出し、後は有志が加わる形など新たな制度設計を含めた抜本改正が必要だと指摘し、会則の全面改正を示唆した。

 一方で別の役員は生徒会会則の改正はするものの全面改正までは行わないという発言をしており、役員会内でも見解が一致していないようだ。

秘密裏に進む生徒会会則改正
   また、ある生徒会役員によると、現時点では生徒会会則の改正について在学2年次以上の在校生役員のみで情報を共有しており、新入生役員や生徒会顧問教諭には情報を共有していない模様だ。この役員はここまで情報統制を徹底する理由について、生徒会顧問教諭に知られた場合、会則改正に干渉される恐れがあること、そして新入生役員の中には教員と対立したくない人などへの配慮の必要性を指摘した。

磯田自治委議長、歓迎の意も注文つける
 今回の生徒会役員会の会則改正の意向について、新宿山吹高校自治委員会の磯田航太郎議長兼会長は、「今年の生徒会が生徒自治の復権のために生徒会会則改正などの努力をしている姿勢は大いに評価できるし、自治委員会としても支援していきたいが、教員の顔色を伺って秘密裏に推し進めようとするのは一般生徒会員に対してブラックボックスで物事を決められてしまう印象を与え、生徒自治に関しての関心を集められない。生徒会役員会は教員と対立することを恐れるのではなく、しっかりと一般生徒会員のためにやってることについては堂々と胸を張ってオープンにすべきだ。」とコメントした。

 また、磯田氏は今年初めの生徒会役員選挙の時のように、生徒会担当教員が生徒会運営に不当な干渉を及ぼす場合は、「持てるコネクションを使える限り使って生徒会役員を徹底的に守るつもりだ。」と付け加えた。

(本紙編集局)