1月1日、2019年の幕開けとともに自治委員会の磯田航太郎議長兼会長がTwitterを通じて新年の辞と題した演説音声を公開した。この新年の辞は2018年に続き2回目となる。
 音声の中で磯田氏は、「昨年、2018年は私たち自治委員会にとって大きな進歩の年」と評価し、活動実績として3月に実施されたお花見大会やテニスコート前ベンチの原状回復、校長との会談などをアピールしたほか、学校当局による蛮行が完全に収束したことを指摘し、学校内外の支援者・支持者に謝意を表明した。

 その上で磯田氏は、学校当局が学校経営計画で示した大学進学実績の数値目標明記や、行事参加や部活動への加入強化、遅刻を減らす指導や授業への出席を促すなどの政策について、「これからの校民の学校生活は激変を余儀なくされる」と指摘し、新宿山吹高校の全日化を断固として阻止し、消極的自由・自己管理が重んじられ不登校生が再チャレンジできる今までの新宿山吹高校を取り戻す強い決意を明らかにした。

 そのほか、磯田氏は今年から新たに取り組む課題として、校民の家庭問題を挙げた。 

磯田議長兼会長による演説の全文は以下の通り。
 新宿山吹高校の校民の皆様。明けましておめでとうございます。 新宿山吹高校自治委員会議長兼会長の磯田航太郎です。2019年、新しい年を迎えました。 

 昨年、2018年は私たち自治委員会にとって大きな進歩の年でした。 3月に新入生をお花見大会にお招きし、同じ時期には学校当局が撤去したテニスコート前のベンチを元に戻させました。 5月には校長との首脳会談に臨み、20箇条以上の要求を申し入れました。 6月と9月にはそれぞれ教員に対する事情聴取と要望書提出を行いました。そして年末にはカラオケ大会も開催することができました。 

 また、一昨年から苛烈を極めていた学校当局による蛮行も、4月を境に徐々に収まっていき、10月6日を最後に全く見られなくなりました。 ここまで自治委員会と私、磯田航太郎が窮地を乗り越え、自治委員会の活動を強力に推進できるようになったのは、ひとえに多くの方々に支えて頂いたお陰です。 学校内外から私たちを支援・応援してくださった方々、イベントに参加してくださった校民の方々、相談をしてくださった校民の方々、昨年は本当にありがとうございました。今年もどうかよろしくお願い申し上げます。 

 とはいえ、前途は多難です。 残念なことに、学校当局はさらに全日化へ向けて大きく加速しています。 不登校生や高校中退生を受け入れ、彼らの再チャレンジの場として維持されてきた自由な山吹が、今破壊されようとしています。 全日制高校のような、自由のない学校に変わろうとしています。 

 今年度の学校経営計画には、これまで築かれてきた新宿山吹の伝統的な校風を破壊するような内容が、多数含まれています。 学校当局は、新宿山吹高校を大学進学重視の学校にすることを目指しています。 

 これまで山吹では、校民個人の自由な裁量のもと、大学進学を学校組織として重視するような指導は行われてきませんでした。 

   しかし今年度、当局は学校経営計画に、大学進学実績について具体的なノルマを設定し、自称進学校への道を歩み始めました。 そして学校当局は、行事や部活動への加入を推進することや、授業への遅刻を減らす指導、遅刻の扱いの再検討、全時限校内巡回を行って生徒に授業への出席を促すなど、これまで新宿山吹高校で守られてきた、校民個人の自己管理文化を破壊する方針を強力に打ち出しました。 部活動加入率55%、行事への参加強要、遅刻の扱い再検討、これらにより、これから校民の学校生活は激変を余儀なくされます。 

 実際、12月の履修説明会では、開始時間を過ぎて遅刻した校民は締め出されてしまいました。 学校当局の急進的な学校運営方針の変更により、校民生活が侵害される実例が増え、校民から不満の声が上がっています。 この他にも、校民からは、全日的な学級運営をする教員が増えているといった不満の声も見受けられます。 

 私たちは山吹の全日化を断固として阻止し、消極的自由・自己管理の山吹、不登校生が再チャレンジできる山吹、のびのびとマイペースに学べる山吹を取り戻します。 そして、校民の皆様の自由と人権を守り、学校生活向上のための自治委員会活動を強力に推進し、学校当局と積極的に団体交渉を行い権利を獲得していきます。 また、自治委員会を通じて校民が学校運営に参加できる制度を要求し、主権者である校民の民意が反映される民主的な学校運営体制を確立します。 

 そしてもう一つ。 私たちは今年から、校民の家庭に関する問題についても取り組みます。 山吹には、家庭内で親などから悪辣な支配を受け、自由を奪われている校民や、精神的・肉体的暴力を受けている校民が多くいます。 学校内で校民の自由と人権が守られたところで、彼らの帰る場所である家庭で自由も人権もない生活を送っているのであれば、本当に校民の権利が保証されたとは到底言えません。 

 日本では親の監護権が絶大であり、殆どが未成年である校民にとって、一人で親に立ち向かい家庭内で自由と人権を勝ち取ることは、はっきり言って難しいことだと思います。しかし、自治委員会を中心に一致団結して戦えば解決の糸口は必ず見えてきます。

  私たちは、校民の皆様から、学校生活の悩みや問題のみならず、家庭生活での悩みや問題の相談にも積極的に応じます。 一人で抱え込まず、是非私たちに相談してください。 私たちの活動目標――これらは決して、どれも一朝一夕に実現できる目標ではありません。 しかし、最初から諦めていたり、嘲るような根性になっていては何も始まりません。 校民一人一人が声を上げ、行動していくことで、学校や家庭を望むように変えていけるのです。 現状を嘆くだけでは、周りは決して変わってはくれません。どんな崇高な理念や思想を持っていても、行動しない限りは何も生まれません。 私たちとともに闘いましょう。 力を合わせて学校、そして家庭をより良い自由で幸福な場所に変えていきましょう。 私たちは志ある校民の方々にいつでも扉を開いています。気軽に声を掛けてください。 今年も自治委員会を何卒よろしくお願い申し上げます。

(本紙編集局)