都立学校の臨時休業を長期化で全く正常な授業ができていない新宿山吹高校。学校当局は8日、オンライン学習への準備ともとれる動きを進めている。

 学校当局はベネッセとソフトバンクの合弁企業が運営しているオンライン学習支援クラウド「Classi」の導入を決定。家庭学習を補完する目的だという。学校当局のプレス発表では一部機能のみの使用とされているが、学習動画や問題集に取り組むことができるのだそうだ。

 しかしこの「Classi」、つい先月には情報漏洩とアクセス障害が発生している。4月5日、「Classi」が不正アクセスを受け、ID、パスワードを暗号化した文字列など約122万人分の情報が第三者に不正に閲覧された疑いが判明。「Classi」の親会社ともいえるベネッセでは、2014年にも約4800万人分の顧客情報が派遣社員によって漏洩する事件が発生しており、情報流出は二度目。


 また、「Classi」は4月13日から数日間、5月7日にもアクセス障害が発生し、都立日比谷高校ではオンライン授業支援が中止になったほか、中高生から「宿題は見れないし、知らない間に課題が追加されていたりします。連絡は全てClassiなので早く直してほしい。」との批判の声が相次いでいる。

 学校当局も山吹生の学習機会を保障するために、一生懸命やれることをやっていこうと努力していることは間違いないだろうが、サービスの選定にはもう少し気を配ってもらいたいものだ。