昨年12月16日、新宿山吹高校の文化祭「山吹祭」と学校説明会が実施された。その際、同校正門前の公道上で本紙編集長・磯田航太郎に対する新宿山吹高校当局の言論弾圧行為に抗議するビラが散布された。ビラは「あなたはテロリストです!!」という表題から始まっており、「法律なんか関係ない」「言うこと聞けないなら学校においておけない」という新宿山吹高校教員らの発言が記載されていた。

 ビラを撒いたのは「学区なき活動家団」代表の大須賀太一氏ら2名。大須賀氏は都立西高校1年生だが、かつて新宿山吹高校に2年間在学していたことがあり、本紙創刊者・平松けんじ初代編集長の親友だ。



 ビラの表題「あなたはテロリストです!」というのは五十嵐絵美教諭の磯田氏に対する発言を抜粋したもので、見た者に非常にセンセーショナルな印象を与え、各方面に波紋を広げた。現在、大須賀氏のツイッターアカウント(@sukaitea)の当該ビラを取り上げたツイートは466リツイートされ、771いいねがつけられており、各方面で話題になっている。

新宿山吹高校当局は警察に通報

 大須賀代表らがビラを配布している際、新宿山吹高校当局は大須賀氏らを取り囲んだほか、警察に通報した。しかし警察官は大須賀氏らから事情を聴取したうえで去って行った。

 後日、新宿山吹高校側から連絡を受けた都立西高校当局により大須賀氏の事情聴取が行われたものの現在に至るまで大須賀氏は処分されていない。

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(写真=大須賀氏提供)

「山吹祭を荒らした男」大須賀氏に激しい反発も 入学希望者の進路判断に影響必至か

 一方でこのビラについて校内の反応は一様に否定的だ。何より新宿山吹高校の数少ない行事であり、生徒が楽しみにしていた文化祭「山吹祭」当日にこのような過激なビラを撒いたことで、山吹生の共感を得るどころか、反感を買ったのが実情だ。山吹生の一人は大須賀氏に対し、「入学希望者の中学生たちに不安な思いをさせるな」「関係ない人を巻き込まないでほしい」「二度と新宿山吹高校に来ないでください」と強い反発の意を示した。

 実際、このビラが大々的に散布されたことが、同日開催の学校説明会に参加していた入学希望者の進路判断に影響を与えたことは否定できないだろう。

 入学希望者の一人は「山吹は不登校とかの生徒を受け入れてくれる学校だと聞いていたが、こんなひどいことを言う先生たちが居るとは思わなかった。自分は先生が強い口調で指導してくることに恐怖を感じて自由な新宿山吹高校を選んだのに。」として、進路を再検討することを示唆した。一方で別の入学希望者の保護者は「こんなビラがまかれているというのは学校として管理が行き届いていないということを表している。子どもを安心して預けることはできない。」と発言した。

 今回のビラ撒き事件について、本紙前編集長の平松けんじ氏は本紙の取材に応じ、「これまでの経緯からビラの趣旨には賛同するが、山吹祭の日にこういう抗議運動をぶつけるというのはいささか賛同できない。山吹生が5月から準備して1年の集大成として行っているものである以上、それを抗議運動で台無しにするというのは適切ではなかったと言わざるを得ない。せめて最寄駅の駅頭でやるとか、日にちをずらすとかすべきではなかったのではないだろうか。」とコメントした。

磯田編集長、本件について談話発表

 今回のビラ撒き事件について、12月17日、本紙の磯田航太郎編集長は次のような談話を本紙に寄せた。

 「16日に行われたビラ撒きについて、本紙ならびに磯田航太郎、自治委員会は関与・関知しておらず、青天の霹靂である。しかし新宿山吹高校における言論弾圧に義憤を感じ、立ちあがってくれた同志たちがこのような行動を取ってくれたことには感謝している。英雄たちに心から称賛の意を表明する。ただ、文化祭の日に行ったことは唯一賛同できない点である。山吹祭は行事の少ない新宿山吹高校において唯一とも言える一大行事であり、これをビラ撒きでぶち壊しにすることは山吹生のこれまでの努力を否定することとなりかねず、自治の在り方に反するものである。」

新宿山吹高校当局は対話による事態正常化と信頼回復を急ぐべき

 先日磯田氏が教員による指導音声を公開して以来、今回のビラ撒き事件と、立て続けに新宿山吹高校当局に対する抗議の動きが続いている。これらの動きにより新宿山吹高校への信頼は低下している。昨年3月に平松けんじ前編集長が卒業したことで言論の自由に制限を加え、安易に暴力的・高圧的弾圧を加えた新宿山吹高校当局の一方的な「指導」方針が現在の事態を招いていることは否めない。新宿山吹高校当局は今こそ生徒と対等な目線で紳士的に対話し、事態を正常化していく努力が問われている。

(本紙編集局)