新宿山吹高校における学園紛争が佳境を迎えている。学校当局はこれまで「指導を受けなければ授業に出させない」という方針で磯田氏に対峙してきたが、都教委はその学校当局の方針について不適切であり、是正させることを磯田氏に約束した。その結果、学校当局は授業参加への妨害行為をやめることを決定せざるを得なくなった。これは一連の紛争で学校当局が敗北したことに他ならない。
現状、新宿山吹高校当局が磯田氏に対して行うことができる攻撃手段はもはや皆無になった。せいぜい毎授業後に追い掛け回す程度がせいぜいだろう。授業参加させないという制裁もできない、軟禁や恫喝もできない…学校当局の敗北は明白だろう。これでも学校当局はまだ紛争を継続させる「戦争の道」を選ぶのだろうか。学校当局にもはや戦争継続能力はない。いい加減和平条約を結ぶべきだろう。既に磯田氏周辺は和平に向けて外交対話の意向を表明している。
これ以上学内紛争を継続することは誰の利益にもならない。学校当局は大局に立って今こそこの紛争を終わらせるべきだ。その為には磯田氏の主張を一定程度認める現実的な妥協をする必要があるだろう。学校当局は今こそ紛争終結への最短ルートを選ぶ現実的選択をすべきだ。和解か紛争の継続か、学校当局の選択に全てが懸かっている。
これまで学校当局は磯田氏に対して強圧的・暴力的に弾圧していく姿勢、とにかく指導を強要する姿勢で臨んできた。「法律なんかどうでもいい」とか、恫喝や身体への拘束、長時間の軟禁など、暴力的弾圧の限りを尽くした。これでは磯田氏が代理人弁護士を通じてのみ対話するという方針になるのも致し方ない。
今回皮肉にも「力による支配」を強行しようとした学校当局は都教委の「力による支配」で敗北した。権力を振り回し、暴力的に圧制を敷いた結果はあまりにも皮肉めいていた。今こそ過ちを反省し、歩み寄るべきではないだろうか。
今こそ対等な立場で紳士的に外交対話を行い、相互に歩み寄って、政治的決着を図るべきだ。それが紛争終結への唯一の道である。新宿山吹高校の運命は校長の双肩に懸かっている。賢明な選択を期待したい。
(論説委員)